言語聴覚士はコミュニケーションで困ってる方の訓練をする際,自由会話(フリートーク)を用いることもあります.
自由会話といっても単に世間話をするわけではなく,
会話を通して患者さんの症状を見出し,どのような点をリハビリしていけばよいか検討します.
同時に患者さんが今できる方法で会話を楽しみ,患者さんのコミュニケーション意欲を高めていくこともします.
楽しそうに会話しながら症状を評価する,これはなかなか難しいものです.
先日の実習前教育では,自由会話のコツについて,伊藤さゆり先生が講義されました.
今回の授業で紹介され,練習したコツの一つに
「相手に合わせた質問方法で,真意をさぐる」があります.
コミュニケーションに障害を持つ患者さんの中には,質問された内容を十分理解できない方もいらっしゃいます.
その場合,質問文を短い表現にしたり,文字やイラストと一緒にお尋ねすることもあります.
質問は理解できても,その答えを上手く話せない患者さんの場合は,筆談していただくことがあります.
筆談も難しい場合は,文字やイラストによる選択肢を用意して指差ししてもらう方法をとります.
絵がお上手な患者さんの場合は,伝えたいことを絵に描いてもらってもいいですね.
STは,言語聴覚士のことで,コミュニケーションとのみ込み(嚥下)を支える医療系国家資格のいる職業です.Speech-Language- Hearing Therapistsの略です.
新潟市北区島見町にある新潟医療福祉大学の言語聴覚学科広報より ST kouhouがお送りしました.