~吃音とは?~
「お、お、おはようございます」と緊張しすぎて、ことばがつまる状態を経験したことはありませんか?
このようにスムーズにことばを話せない状態を、一般的に「どもる(吃る)」と表現することが多いと思います。最近の若者は、TVの影響で「噛む」とも言いますよね。
中国語で「好吃(ハオ・チー)」というように、吃るの「吃」はもともとは「食べる」という意味です。
ことばがつまることを、食べるとか噛むとか食事の動作になぞらえるのは興味深いことですね。
さて、たまにどもる程度であれば良いのですが、なかには、どもることが習慣化してしまう場合があります。
そのような場合を専門用語で「吃音(きつおん)」と呼び、専門家(言語聴覚士)の支援(助言、訓練など)が必要な場合があります。
吃音が生じるのは、多くの場合、幼児期(3~4歳前後)です。
自然に治る場合もありますが、なかには小学生以降になっても治らないことも少なくはありません。
吃音があることで会話に不便を感じたり、“いじめ” や “からかい” に遭ってひどく傷つき、対人面で悩みを抱えたりすることもあります。
単に会話が不便というだけではなく、QOL(生活の質)にも大きな影響を与える問題です。