皆さんは録音された自分の声を聞いてみたことがありますか?
昔ならカセットテープに録音しましたが、今ならMDに録音するのでしょうか。
一度でも自分の声を聞いたことがある人はその声に違和感を感じたことと思います。
「これは自分の声ではない」
でも、あなたの友達が聞いているあなたの声は、正にその録音された声に他なりません。
では、どうして自分が聞いている声は録音された声と違うのでしょうか?
それを解く鍵は骨導といわれる音伝導にあります。
自分の声は耳の穴(外耳道)を通って伝わる(気導)ばかりではなく、骨を伝わって音の受容器(蝸牛)にも伝わります。
つまり、二重に自分の声を聞いていることになります。
これを確かめるためにはどうしたらよいでしょうか?
学校の理科(物理)実験室にある音叉を振動させて額に当ててみて下さい。
そうすると音が聞こえてくるはずです。
額に耳ありません。でも音は聞こえてくるはずです。
これが『骨導』というものです。
この仕組みは聴覚系構造・機能でも学習しますし、聴覚障害演習や聴覚心理学でも学びます。
これらは講義としては別であってもその根底には共通する事柄があります。
ただ単に暗記するのではなく様々な知識と関連づけて覚えていくことで体系的な知識を得ることができるようになり、きっと勉強も楽しいものになるはずです。