音響学は物理分野のひとつでもあり、皆さんも中学校時代に理科で『音とは何か』を習ったと思います
「言語」というと国語などの文系科目のイメージが強いと思うのですが、では何故、言語聴覚士になるために理系科目も(それも、ちょっぴり難しそうな)物理の「音響学」が必要となるのでしょうか?
コミュニケーションを行うときに効率の良い手段として使用されるのが「話し言葉」すなわち『音』声なのです。
話し言葉によるコミュニケーション過程の中で、『ことば』という情報が人間の脳まで到達する過程は・・・
①音響学的レベルの音波
(空気が振動して音の波がやってくる)
↓
②生理学的レベルの神経伝達
(耳から入った音の情報が神経によって脳へ伝わる)
↓
③言語学的レベルの情報分析
(脳がその音の組み合わせなどから言葉として認識し理解する)
となります。
つまり、話し言葉のリハビリテーションに関与する言語聴覚士にとって、コミュニケーションの過程のひとつとなる①音響学的レベルの勉強をすることは必要不可欠となるのです。
「音響学」では
音とは何か?ということから、人間の声とは?話し言葉を機械で分析すると?など、実際に分析機器を使用しながら講義をすすめていきます。
他にもこのような声道模型で発声の仕組みを示すデモンストレーションなども行います。
手前の黒い電動式人工喉頭を使って右の筒から「あ」「い」「う」「え」「お」の音を出すことができます。
「私は文系だから難しそうだな…」と思われる学生さんもいるかも知れませんが、自分の声を画像にするなど、目に見えるかたちの実践的講義なので面白いですよ
オープンキャンパスでも授業で用いる音響分析が体験できますので、一度大学に来てみて下さいね