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2025.04.29

言語聴覚士が行う自動車運転支援とは?

佐藤卓也先生が執筆した「自動車教習所と連携した自動車運転再開支援」が,               Journal of Clinical Rehabilitation 34巻5号に掲載されました!

大学のホームページのトピックスにも掲載されています.

https://www.nuhw.ac.jp/news/61046

<自動車運転の支援って何?>

自動車の免許の取得には道路交通法で規定があり,視力,聴力,身体の運動機能に加えて,注意や判断力などの脳の働きが問題ないかを確認します.健康な方は特に問題もなく免許もとれますが,脳の病気になって正常な働きが低下すると運転を再びできるかどうかを医療機関で詳細に評価をします.場合によってはリハビリテーションをおこなって回復を促します.医療機関での運転再開の評価はリハビリ職である作業療法士や言語聴覚士が担当することが多いです.その後に診断書を作成して,運転免許センターで臨時適性検査を受けて判断されます.

 対象となる方は,学生の方はもちろん通勤や仕事で運転している就労世代の方,普段の買い物や通院など生活に自動車運転が欠かせない方と幅広くいます.場合によっては家族で免許を持っている人がその方だけということもあり,運転の問題は非常に切実です.生活に欠かせない免許の再開継続に関わる非常に重要な支援です.

<発表されてた論文の内容は?>

今回の論文は,自動車運転再開の支援に重要な自動車教習所との連携について詳細にのべたものです.自動車教習所で行われる実際の運転を行っての評価は,運転している状況下でどのような判断と行動をしているか,危険な運転行動はないかどうかを専門の検定員が評価をします.その結果と医療機関での評価を総合して診断書を書きます.そのような連携の実際と新潟県での状況を詳細にまとめたものです.新潟県の自動車運転再開支援は県内全域で実施されており,この取り組みは国内でもトップクラスのものです.

<在学生・高校生へメッセージ>

言語聴覚士は,「はなす」「きく」「たべる」ことの支援ですが,それらと同様に脳の働き(高次脳機能)についての支援も専門です.人間が豊かに人と交流し生活するために様々な支援をします.それは関わる人みんなが笑顔になるものです.共にやっていきましょう!!

佐藤卓也先生,ありがとうございました.自動車運転の再開支援は,非常に大事な取り組みですね.

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STは,言語聴覚士のことで、コミュニケーションとのみ込み(嚥下)を支える医療系国家資格のいる職業です。Speech-Language- Hearing Therapistsの略です。

新潟市北区島見町にある新潟医療福祉大学の言語聴覚学科広報より ST kouhouがお送りしました。

#教員の活動