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2024.06.21

大石如香教授らの研究論文が海外の心理学のジャーナル『Acta Psychologica』に掲載されました!

 大石如香教授(言語聴覚学科)と卒業生の有賀楓さんの研究論文が海外の心理学のジャーナル『Acta Psychologica』に掲載されました!

 大石先生は、ことばや記憶、顔の認知などの障害について研究しています。

 今回は、生まれつき人の顔を見分けることができない『発達性相貌失認』に関する研究です。大石先生からのコメントは以下の通りです。

大石先生からのコメント

皆さんは、人の顔を覚えるのは得意ですか?

人の顔を認識し、記憶する能力には個人差があって、得意な人と苦手な人がいることがわかっています。男性よりも女性の方が、顔認知能力が高いことも知られています。面白いですね。

私は、脳卒中の患者さんや認知症の患者さんの顔や物の見え方の研究をしています。今回は、卒業生の有賀さんと一緒に、大学生を対象に顔認知能力と不安との関係を調べた研究をしました。

心理学的なテストではその結果に不安が影響することが報告されています。今回の研究では、顔認知能力に関する自己評価尺度と顔テストを用いて、不安傾向との関連を調べました。その結果、不安と自己評価尺度が関連する一方、不安と客観的な顔テストとは関連していませんでした。本研究の結果は、顔認知能力の評価や生まれつき人の顔を識別することができない発達性相貌失認の診断に役立つ可能性があります。

言語聴覚学科では、人の心や行動、言語に関する脳の働きを勉強します。“心理学と医療を結ぶ”学びができる、それが言語聴覚士です。

一緒に人の心や脳の不思議について学んでみませんか?

(大石如香教授)

原著論文情報

Yuka Oishi, Kaede Aruga, Kohei Krita. Relationship between face recognition ability and anxiety tendencies in healthy young individuals: A prosopagnosia index and state-trait anxiety inventory study.

Acta Psychologica 245 (2024) 104237

doi: https://doi.org/10.1016/actpsy.2024.104237

大石如香教授の教員紹介HP 

大石 如香 | | 新潟医療福祉大学 (nuhw.ac.jp)

STは,言語聴覚士のことで,コミュニケーションとのみ込み(嚥下)を支える医療系国家資格のいる職業です.Speech-Language- Hearing Therapistsの略です.

新潟市北区島見町にある新潟医療福祉大学の言語聴覚学科広報ST Kouhouよりお届けしました.

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