こんにちは、乙女でございます
先日、神経心理懇話会では「失語症」や「FTLD」についてのプログラムがおこなわれましたと報告しました
今日は「失語症」とはなんだろうということについてお話しします。
脳には言語中枢をはじめ、ことばの処理に重要な場所がいくつかあり、脳のあちこちに張り巡らされた神経のネットワークで言葉の理解や産生を行っています。
失語症とは、脳の病気でこのネットワークに障がいが生じ、言葉をうまく理解できなかったり、思い通りに話せなくなった状態をいいます。
(毛束真知子『言語聴覚士になりたい』中央経済社より引用)
発話が出にくくなる症状が重くなったり、言いたい言葉と別の言葉が口をついて出てしまったり(例えば、カバンと言いたいのに「保険証」と言ってしまう、「ときれみ」など日本語にない言葉で言い誤るなど)、ことばの理解が特に悪いというように障がいされる脳の場所によって症状の出方は様々です。
今回神経心理懇話会で話題になったのは「交叉性失語症」です。
脳は左右対称ですが、右の脳と左の脳では役割が違うことが知られています。
脳の中にはことばを生み出したり,理解したりする機能を司る「言語中枢」がありますが、通常は左半球にあるといわれています。
「交叉性」というのはこの「言語中枢」がまれに右半球にある人や、ことばの機能の一部が右半球にある人のことをいいます。
「どうして言語中枢が右半球にあるのか…」
学べば学ぶほど奥深いことばの機能ですが、まだまだわかっていないことも沢山ありますね