こんにちは
吉岡先生から再びメッセージが届きました
本学ではAO入試に始まり一般入試後期まで多様な入試が続いています。
これは4月から始まる新しい生活へのステップといえます。
アメリカでは9月が新年度ですが、日本では3月から4月が人生の節目となり、
この時期に多くの別れと出会いが交錯することになります。
卒業に伴う別れは学校生活で苦しかったこと、つらかったこと、これらすべてを
ともに引き受けた(経験した)仲間がいるからこその気持ちでしょう。
苦しいとか悲しいといった気持ちを引き受けた人だけが、新しい生活への希望や
喜びを得ることができるのだと思います。
また、別れが寂しいというのは人の本質を反映しているような気がします。
それは「人は変化を好まない」ということです。
現状が続いていくことに問題がなければ、ずっとそのままでいたいと思うの
が人間なのです。
一方、新しい出会いは我々に緊張感を呼び起こします。
相手はどんな人だろうか、上手く話が合うだろうか、などと会う前から緊張
することになります。新しい出会いが上手くいけば「ここに来てよかった」とい
うことになるし、上手くいかなければ「あの頃はよかった」ということになります。
しかし、このような新しい出会いはすべて相手だけの問題なのでしょうか。
最近読んだ『先生はえらい』(内田樹著)という本には、「「良い先生」というのは
「あなた」一人にとっての「良い先生」であって、万人にとって「良い先生」ではあ
りません。ですから、良い先生に巡り会ったことには「あなた」のものの考え方な
ども関係しているのです。」
ですから、あの頃はよかったと嘆くよりも、もっと良い出会いがあるように努力を
すべきなのかもしれませんね。
新しい出会いのキーパーソンはあなた自身です。