今日は言語聴覚学科の吉岡豊先生よりメッセージが届きました
吉岡先生は言語発達や聴覚障害をご専門とされておられる先生です。
担当授業は、音響学や聴覚心理学、言語発達学、聴覚障害をわかりやすく
教えてくださっています。
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豊かな発想力
今、当たり前のように通り過ぎて使っている自動改札機には、
多くの開発者たちが苦しんだ末に誕生したものです。
開発に残された大きな課題が1つ。
・斜めに入れられた切符をどのようにまっすぐに直すか
開発者の一人は一生懸命に考えましたが、どの方法も上手くいきませんでした。
すべてのことが行き詰まってしまい途方に暮れていたある日、
彼は息子と川へ釣りに行きます。
そこで彼は、川を流れる1枚の葉っぱが川の石に当たって、
まっすぐになるシーンを目の当たりにします。
そのシーンを見て彼は、切符をまっすぐにする方法を思いつきました。
そしてとうとう自動改札機の開発は成功します。
この話から教えられることは、何かを生み出す際には必ず壁があるということです。
考え抜いて、もうダメだと思いつつもあきらめずに考え抜いた末に、
豊かな発想が与えられるのです。
何も考えていない者は、川に流れる葉っぱを見ても何の発想も浮かばないはずでしょう。
よく感性を大切にしたいとか、感性を磨きたいとかという言葉を聞きますが、
それは決して思いつきを大切にするという意味ではないと思います。
それは考え抜いて壁に突き当たってもあきらめずに考え抜くということです。
そして、その結果、素晴らしい感性がひらめくのだと思います。
結局はしっかりとした知識と技術の基本、あきらめないで考え抜く力、
この二つがあって初めて豊かな発想が生まれるものなのですね。